Roland αJUNO1
Roland αJUNO2


Roland αJUNO1(価格99,800円)
Roland αJUNO2(価格139,000円)
■■■Roland αJUNO機材情報■■■
Roland αJUNOはアナログ・シンセサイザー時代
(DCOオシレーター)のJUNOシリーズの最終モデル
2004年にJUNO-Dシリーズより復活したデジタル・シンセサイザーの
JUNOシリーズとはコンセプトは同じですが
全く異なる製品と言っていいと思います。
JUNOシリーズの第一弾は、1982年発売のJUNO-6です。
当時高価だったポリフォニック・シンセサイザー
Jupiterシリーズをよりお求めやすい価格で実現した製品といえます。
その後、JUNO-60、JUNO-106と進化を遂げ
1985年Roland αJUNOシリーズが発売されました。
Roland αJUNOのバリエーションは
49鍵モデルのαJUNO-1、ベロシティ、アフタータッチ付き61鍵モデルの
αJUNO-2,音源モジュールのMKS-50、
そしてαJUNO-2にスピーカーを搭載したスペックのHS-80があります。
今回はご紹介するαJUNO-1とαJUNO-2は主力の鍵盤付きモデルです。
Roland αJUNOの外見はそれまでの
JUNOシリーズに共通した、音色エディットスライダーやつまみが
フロントパネルに並んでいるデザインを一新
当時の最先端とも言える、スイッチでパラメータを呼び出しエディットするという
当時の大ヒットシンセサイザー YAMAHA DX7を意識したデザインと
インターフェイスといえると思います。
鍵盤は、αJUNO-1は49鍵、αJUNO-2が61鍵
JUNOシリーズとしては初となる
ベロシティ、アフタータッチに対応しています。
今となっては当たり前ですが、当時としては
待ち望んでいたユーザーも多く、評価されました。
ベロシティ、アフタータッチはDCO、VCF、VCAそれぞれに
個別にコントロールすることができ、これにより
音量だけではなく、音色やピッチまでも鍵盤のタッチで
コントロールできるという仕様でした。
注意しなければいけないのはαJUNO-2は
JUNOシリーズ初となるベロシティ、アフタータッチ付き鍵盤ですが
αJUNO-1は搭載されていません
音源としてはαJUNO-1もαJUNO-2も同じ音源ですので
αJUNO-1も音源としてはベロシティ、アフタータッチ対応ですが
搭載されている鍵盤はベロシティ、アフタータッチに対応していません
試聴した時にαJUNO-1とαJUNO-2の
キャラクターが違って聞こえるのは、
プリセット音色がベロシティ、アフタータッチを前提に作られている
影響によるもので、その他の要素はありませんのでご注意下さい。
Roland αJUNOの構成は往年のJUNOシリーズと同様
1DCO、1VCF、1VCAの6音ポリフォニックという仕様、
サブオシレータを搭載し2オシレーターのような
分厚いサウンドも作れる仕様となっております。
オシレータはアナログですがデジタル制御で安定性を高めた
Digital Controlled Oscilater(DCO)を採用しています。
Roland αJUNOのオシレーターには、
それまで搭載されていなかった
DCOの波形バリエーションを複数備えています。
波形は、PLUSE波3種類、SAW波4種類、サブ・オシレーター6種類の
バリエーションを持ち、PLUSE波のみならず特定のSAW波までも
パルス・ワイズ・モジュレーションの設定が可能となっており
当時としては、魅力的なスペックを持っていました。
VCFはJUNOシリーズ標準的な仕様で
一般的なローパスフィルタに加え、ハイパスフィルターを装備
カットオフやレゾナンスや各種モジュレーションで
積極的な音づくりができるようになっています。
今までのJUNOシリーズよりは多少シルキーな印象です。
エンベロープ・ジェネレーターはそれまでのADSR方式を一新!
4タイムと、3レベルの7パラメーターにより
ADSRでは不可能だった2セカンドディケイなどの設定も可能で
複雑な時間変化を得ることが出来るようになっています。
また、それまでのJUNOシリーズでは
エンベロープ・ジェネレーターはVCAとVCFにのみ
モジュレーションが可能となっていましたが
オシレーターにもかけることができるようになり
パッカーシブな音色やSE系サウンドの音作りを
威力を発揮すると機能といえます。
そしてJUNOシリーズでは定番のコーラスも内蔵しています。
それまでは、オフと2種類の切り替えのみでしたが
Roland αJUNOでは、レートの設定ができるようになり
音色プログラム毎に設定を記録することが出来るようになっています。
それでのJUNOシリーズでは、フロントパネルに
音色エディットのスライダーがすべて用意され
アナログシンセの知識のある方でしたら
一目瞭然で、エディットの状態を視認できますし
エディットも素早く行うことができる
インターフェイスを採用していました。
Roland αJUNOでは、このような
エディット方式を一新
パラメータを呼び出してエディットするという
当時の最新といわれていたインターフェイスに変更されています。
Roland αJUNOのエディット方法は
まず、【パラメーター・セレクト・スイッチ】を押し
【αダイアル】で目的のパラメータを選択
さらに【バリュー・スイッチ】を押した後
再び【αダイアル】でパラメータの数値を設定するという方式です。
当時の最新に方式とはいえ、フロントパネルのデザインを
重視したためにとられた方式であることは否めず、
本体のみでの使い心地は大きく後退した印象です。
この弱点を、補うべくRoland αJUNOには
【トーン・モディファイ】機能が装備されています。
これは、音色の基本的な要素を迅速かつ簡単にエディットできる機能で
【モジュレーション・レイト】【モジュレーション・デプス】
【ブリリアンス】【エンベロープ・タイム】の
4種類のモードが用意されていいます。
【モジュレーション・レイト】はビブラート、コーラズなど
周期的なモジュレーションの早さを修正
【モジュレーション・デプス】はビブラート、コーラズなど
周期的なモジュレーションの深さを修正
【ブリリアンス】は音色の明るさの度合いを修正
【エンベロープ・タイム】は遜色の時間変化の時間を
修正することが出来るようになっています。
この【トーン・モディファイ】機能は、当時としては
アナログシンセのエディット方式として新しい方向性を
打ち出した新機能でしたが、やはり細かくエディットした際の
本体での操作のしづらさばかりが、
強調される結果となってしまったことは残念であったと思います。
このような本体のみでのエディットは、
これまでのJUNOシリーズより退化した感は否めませんが
専用のエディット・コントローラーRoland PG-300により
全パラメータをスライダーによりエディットすることができますので
Roland PG-300とのセットでの購入をお勧め致します。
Roland αJUNOシリーズではエディットした音色を64音色
プリセット64音、さらにメモリーカートリッジを用意すれば
さらに64音色をメモリーすることができます。
MIDIにもフル対応で、コントローラーもペダル、ホールド
エクスプレッションなど必要なものは備わっており
現代のシステムでも問題なく使用することができると思います。
かんじんの音色ですが、それまでのJUNOシリーズに比べると
若干クリアでシルキーな印象です。
荒っぽさはありませんが
透明感のあるストリングスやブラス
JUNOオルガンも健在です。
さらに、これまでは困難だった倍音の多い音色である
ベルなどもDCO波形のバリエーションで
作り出すことも可能になっています。
このようにRoland αJUNOは1DCOタイプの
アナログシンセの完成系とも言える仕様で
エンベロープ・ジェネレーターなどは現代のスペックよりも
優れている所などもあります。
音源モジュール版のMKS-50もありますが
キャラクターが異なり、Roland αJUNOのほうが
太い出音であると感じました。
JUNO106にくらべ故障も少なく
本物のアナログサウンドを低価格で得ることのできる
製品としておすすめできるシンセサイザーです。

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■■■Roland αJUNOスペック■■■
●鍵盤
αJUNO-1:49鍵
αJUNO-2:61鍵(ベロシティ・アフタータッチ付き)
●同時発音数;6音
●メモリー:プリセット64音色、メモリー音色64音色
(RAMカードリッジ64音色)
●パネルスイッチ:グルーブ、バンク、ナンバー、チューン、ファンクション
MIDI、キー・トランスポーズ、データ・トランスファー
パラメータ・セレクト、バリュー、ネーム、ライト
トーン・モディファイ・モード
●コントローラー:αダイアル、ボリュームつまみ、
オクターブ・トランスポート・スイッチ
ポルタメント・ボタン、コード・メモリー・ボタン
ピッチ・ベンダー、モジュレーション・レバー
●ディスプレイ:16桁LCD(バックライト付き)
●入出力端子:ステレオ・アウトプット、ヘッドホン、ホールドペダル
ペダル・スイッチ、エクスプレッション・ペダル
MIDI IN/OUT/THRU、メモリカードリッジ
●外形寸法:972W×246D×85H
●重量:7.5kg
●消費電力:12W
※この記事は2011年2月23日の情報を元に記述、加筆しています。
Roland αJUNO2


Roland αJUNO1(価格99,800円)
Roland αJUNO2(価格139,000円)
■■■Roland αJUNO機材情報■■■
Roland αJUNOはアナログ・シンセサイザー時代
(DCOオシレーター)のJUNOシリーズの最終モデル
2004年にJUNO-Dシリーズより復活したデジタル・シンセサイザーの
JUNOシリーズとはコンセプトは同じですが
全く異なる製品と言っていいと思います。
JUNOシリーズの第一弾は、1982年発売のJUNO-6です。
当時高価だったポリフォニック・シンセサイザー
Jupiterシリーズをよりお求めやすい価格で実現した製品といえます。
その後、JUNO-60、JUNO-106と進化を遂げ
1985年Roland αJUNOシリーズが発売されました。
Roland αJUNOのバリエーションは
49鍵モデルのαJUNO-1、ベロシティ、アフタータッチ付き61鍵モデルの
αJUNO-2,音源モジュールのMKS-50、
そしてαJUNO-2にスピーカーを搭載したスペックのHS-80があります。
今回はご紹介するαJUNO-1とαJUNO-2は主力の鍵盤付きモデルです。
Roland αJUNOの外見はそれまでの
JUNOシリーズに共通した、音色エディットスライダーやつまみが
フロントパネルに並んでいるデザインを一新
当時の最先端とも言える、スイッチでパラメータを呼び出しエディットするという
当時の大ヒットシンセサイザー YAMAHA DX7を意識したデザインと
インターフェイスといえると思います。
鍵盤は、αJUNO-1は49鍵、αJUNO-2が61鍵
JUNOシリーズとしては初となる
ベロシティ、アフタータッチに対応しています。
今となっては当たり前ですが、当時としては
待ち望んでいたユーザーも多く、評価されました。
ベロシティ、アフタータッチはDCO、VCF、VCAそれぞれに
個別にコントロールすることができ、これにより
音量だけではなく、音色やピッチまでも鍵盤のタッチで
コントロールできるという仕様でした。
注意しなければいけないのはαJUNO-2は
JUNOシリーズ初となるベロシティ、アフタータッチ付き鍵盤ですが
αJUNO-1は搭載されていません
音源としてはαJUNO-1もαJUNO-2も同じ音源ですので
αJUNO-1も音源としてはベロシティ、アフタータッチ対応ですが
搭載されている鍵盤はベロシティ、アフタータッチに対応していません
試聴した時にαJUNO-1とαJUNO-2の
キャラクターが違って聞こえるのは、
プリセット音色がベロシティ、アフタータッチを前提に作られている
影響によるもので、その他の要素はありませんのでご注意下さい。
Roland αJUNOの構成は往年のJUNOシリーズと同様
1DCO、1VCF、1VCAの6音ポリフォニックという仕様、
サブオシレータを搭載し2オシレーターのような
分厚いサウンドも作れる仕様となっております。
オシレータはアナログですがデジタル制御で安定性を高めた
Digital Controlled Oscilater(DCO)を採用しています。
Roland αJUNOのオシレーターには、
それまで搭載されていなかった
DCOの波形バリエーションを複数備えています。
波形は、PLUSE波3種類、SAW波4種類、サブ・オシレーター6種類の
バリエーションを持ち、PLUSE波のみならず特定のSAW波までも
パルス・ワイズ・モジュレーションの設定が可能となっており
当時としては、魅力的なスペックを持っていました。
VCFはJUNOシリーズ標準的な仕様で
一般的なローパスフィルタに加え、ハイパスフィルターを装備
カットオフやレゾナンスや各種モジュレーションで
積極的な音づくりができるようになっています。
今までのJUNOシリーズよりは多少シルキーな印象です。
エンベロープ・ジェネレーターはそれまでのADSR方式を一新!
4タイムと、3レベルの7パラメーターにより
ADSRでは不可能だった2セカンドディケイなどの設定も可能で
複雑な時間変化を得ることが出来るようになっています。
また、それまでのJUNOシリーズでは
エンベロープ・ジェネレーターはVCAとVCFにのみ
モジュレーションが可能となっていましたが
オシレーターにもかけることができるようになり
パッカーシブな音色やSE系サウンドの音作りを
威力を発揮すると機能といえます。
そしてJUNOシリーズでは定番のコーラスも内蔵しています。
それまでは、オフと2種類の切り替えのみでしたが
Roland αJUNOでは、レートの設定ができるようになり
音色プログラム毎に設定を記録することが出来るようになっています。
それでのJUNOシリーズでは、フロントパネルに
音色エディットのスライダーがすべて用意され
アナログシンセの知識のある方でしたら
一目瞭然で、エディットの状態を視認できますし
エディットも素早く行うことができる
インターフェイスを採用していました。
Roland αJUNOでは、このような
エディット方式を一新
パラメータを呼び出してエディットするという
当時の最新といわれていたインターフェイスに変更されています。
Roland αJUNOのエディット方法は
まず、【パラメーター・セレクト・スイッチ】を押し
【αダイアル】で目的のパラメータを選択
さらに【バリュー・スイッチ】を押した後
再び【αダイアル】でパラメータの数値を設定するという方式です。
当時の最新に方式とはいえ、フロントパネルのデザインを
重視したためにとられた方式であることは否めず、
本体のみでの使い心地は大きく後退した印象です。
この弱点を、補うべくRoland αJUNOには
【トーン・モディファイ】機能が装備されています。
これは、音色の基本的な要素を迅速かつ簡単にエディットできる機能で
【モジュレーション・レイト】【モジュレーション・デプス】
【ブリリアンス】【エンベロープ・タイム】の
4種類のモードが用意されていいます。
【モジュレーション・レイト】はビブラート、コーラズなど
周期的なモジュレーションの早さを修正
【モジュレーション・デプス】はビブラート、コーラズなど
周期的なモジュレーションの深さを修正
【ブリリアンス】は音色の明るさの度合いを修正
【エンベロープ・タイム】は遜色の時間変化の時間を
修正することが出来るようになっています。
この【トーン・モディファイ】機能は、当時としては
アナログシンセのエディット方式として新しい方向性を
打ち出した新機能でしたが、やはり細かくエディットした際の
本体での操作のしづらさばかりが、
強調される結果となってしまったことは残念であったと思います。
このような本体のみでのエディットは、
これまでのJUNOシリーズより退化した感は否めませんが
専用のエディット・コントローラーRoland PG-300により
全パラメータをスライダーによりエディットすることができますので
Roland PG-300とのセットでの購入をお勧め致します。
Roland αJUNOシリーズではエディットした音色を64音色
プリセット64音、さらにメモリーカートリッジを用意すれば
さらに64音色をメモリーすることができます。
MIDIにもフル対応で、コントローラーもペダル、ホールド
エクスプレッションなど必要なものは備わっており
現代のシステムでも問題なく使用することができると思います。
かんじんの音色ですが、それまでのJUNOシリーズに比べると
若干クリアでシルキーな印象です。
荒っぽさはありませんが
透明感のあるストリングスやブラス
JUNOオルガンも健在です。
さらに、これまでは困難だった倍音の多い音色である
ベルなどもDCO波形のバリエーションで
作り出すことも可能になっています。
このようにRoland αJUNOは1DCOタイプの
アナログシンセの完成系とも言える仕様で
エンベロープ・ジェネレーターなどは現代のスペックよりも
優れている所などもあります。
音源モジュール版のMKS-50もありますが
キャラクターが異なり、Roland αJUNOのほうが
太い出音であると感じました。
JUNO106にくらべ故障も少なく
本物のアナログサウンドを低価格で得ることのできる
製品としておすすめできるシンセサイザーです。

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■■■Roland αJUNOスペック■■■
●鍵盤
αJUNO-1:49鍵
αJUNO-2:61鍵(ベロシティ・アフタータッチ付き)
●同時発音数;6音
●メモリー:プリセット64音色、メモリー音色64音色
(RAMカードリッジ64音色)
●パネルスイッチ:グルーブ、バンク、ナンバー、チューン、ファンクション
MIDI、キー・トランスポーズ、データ・トランスファー
パラメータ・セレクト、バリュー、ネーム、ライト
トーン・モディファイ・モード
●コントローラー:αダイアル、ボリュームつまみ、
オクターブ・トランスポート・スイッチ
ポルタメント・ボタン、コード・メモリー・ボタン
ピッチ・ベンダー、モジュレーション・レバー
●ディスプレイ:16桁LCD(バックライト付き)
●入出力端子:ステレオ・アウトプット、ヘッドホン、ホールドペダル
ペダル・スイッチ、エクスプレッション・ペダル
MIDI IN/OUT/THRU、メモリカードリッジ
●外形寸法:972W×246D×85H
●重量:7.5kg
●消費電力:12W
※この記事は2011年2月23日の情報を元に記述、加筆しています。
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