YAMAHA CS-10

YAMAHACS-10は、1977年に82,000円にて発売された37鍵アナログ・モノフォニック・シンセサイザーCSシリーズのエントリーモデル。
1VCO、1VCF、1VCAのアナログシンセサイザーの基本ともいえる構成でした。
軽量、コンパクトなボディ、当時としてはかなり軽量な8キログラムで、ライブなどに気軽に持ち運べるシンセサイザーとして販売されていました。
YAMAHACS-10はアナログシンセサイザーの基本性能を備えていて、独特でクールなフィルターを備え、温かみのあるアナログベースやシンセ・リードサウンドが特徴で、エレクトロニック、ダンス、トランスで使われるようになりました。
外部入力にマイクをつなげばフィルターを介してボコーダーっぽいサウンドも作れます。
VCOは、キーボード、LFO、ピッチホイールにてモジュレーションが可能です。
LFO
LFOは、フィルターのカットオフ、ボリューム、ピッチ、VCOをモジュレートできます。
波形はSaw Downとサイン波が選択できます。
VCF
VCFは2-pole、12dB Slopeのローパス、バンドパス、またはハイパスが備えられています。
レゾナンスが発振しないのは残念ですが、それでも十分に魅力のある切れ味を持っています。
廉価機としては珍しくVCF/VCAに独立したエンベロープ・ジェネレーターが装備されていました。
VCFにはヤマハ独自のIL(イニシャル・レベル)、AT(アタック・タイム)/D(ディケイ・タイム)/R(リリース・タイム)方式が採用されています。
IL(イニシャル・レベル)は現在採用しているメーカーはほとんどなく聞き慣れないパラメータですが、鍵盤を押した瞬間どのレベルからスタートするかを設定することができます。
-5側に回すほどカットオフ周波数の低いところからエンベロープが始まります。
VCA
VCAには通常のADSR方式のエンベロープが採用されています。
接続端子は標準フォーンジャックのモノラルOUTPUTが1つ、その他にもEXT IN(標準フォーンジャック)、TRIGGER IN,OUT、KEY VOLT IN,OUT等を備えていました。
CS-10にはMIDIがありませんが、TRIGGER IN,OUT、KEY VOLT IN,OUTに接続出来るMIDI・CV / Gateコンバーター等があれば、MIDI信号にて発音させることが可能になっています。
外形寸法:710 (W) x 290 (D) x 155 (H) mm
重量:8kg