2021年
07月
17日 22:47
0
コメント
Inertia Sound Systems - Granulizer 2 レビュー グラニュラー・シンセサイザー
Inertia Sound Systems - Granulizer 2
グラニュラー・シンセサイザー、Inertia Sound Systems『Granulizer 2』
Pluginboutique様より製品のご提供を頂きましたのでレビューして行きたいと思います。
この場をお借りしてPluginboutique様並びに関係者様に感謝致します。
筆者が音楽制作とビデオトラックを制作したUNDRGRND Sounds - RedlightのPlugin Boutique Japan公式CMです。
実際にプラグインの効果を確認出来ますのでご覧下さい。↓
こちらはコメントなしのバージョンです。
じっくりサウンドのみのを聞きたい方はこちらをどうぞ
ドラムパーカッション音源以外は全て「Granulizer 2」を使用して制作しました↓
ドラムパーカッション音源以外は全て「Granulizer 2」を使用して制作しました↓
Inertia Sound Systems『Granulizer 2』は、Audio Unit(AU)およびVST Instrument(VSTi)形式のグラニュラー・シンセサイザーで、Windows、macOS、Linux(実験的)で利用できます。
『Granulizer 2』は、サンプルを用いて、ピッチシフト、タイムストレッチ、リアレンジ、分割、そしてスペクトル処理を行い、複雑なテクスチャーを作り出すことができます。
■主な特徴
- パワフルで汎用性の高いグラニュラー・エンジンにスペクトル・エフェクト・ユニットを内蔵し、時間~周波数領域でのリアルタイム処理を可能にします。
- オシレーターによるフィードバック、アンプリチュード・モジュレーションとして動作するワーピングユニット。
- ランダム性は、毎回、現在のグレインに依存します。
- 専用エンベロープを備えたアナログモデルのVAレゾナンス・フィルター(LP / HP)
- 高品質のディフュージョン・ディレイを内蔵し、サチュレーション、モジュレーション、ディレイ・フィードバックが可能なアナログ・モデルのゼロ・ディレイ・フィルターを搭載
- サチュレーション、モジュレーション、ステレオ幅の設定が可能。
- 波形の細部が浮かび上がるように、表示されたセクションをノーマライズするウェーブビューコントローラー
- 直感的でポータブルなプリセットシステム
- マウスオーバーで各パラメーターの機能を説明するヘルプディスプレイ
それでは早速詳細を見てきたいと思います。
GRANULIZER2はフィーチャー・プリセット・パッケージが導入されています。
様々なサウンドやプリセットを備えた、より多くのフィーチャー・パッケージが用意されています。
設定アイコンの左にあるプリセットアイコンを押すと、フィーチャーパッケージを表示できます。
ここでは、注目のアーティストのプリセットパッケージを見つけてインストールすることができます。
時々、更新ボタンを押して、無料でインストールできる新しいプリセットを確認してみて下さい。
無料でインストールすることができます。
すべてのパッケージページには、注目のパッケージに関する情報が含まれており、さらに、それぞれの各アーティストについては、パッケージの説明の下にある「@」ボタンを押すと、そのアーティストの経歴を表示することができます。
また、各アーティストにはリンクボタンが用意されており、押すとそのアーティストの作品を表示するブラウザウィンドウが開きます。
プリセットブラウザに表示され、選択できるようになります。
※ご注意
筆者はこのバージョンを初めて新規にインストールしましたが、前のバージョンをお使いの場合、
既存のプリセットとデータを「Backup」フォルダにバックアップするよう促す警告ウィンドウが表示されます。
プリセットとデータを「Backup」フォルダにバックアップし、アップデートしてください。
また、古いセットアップの手動コピーを作成することをお勧めします。
GRANULIZER2では外観を3種類用意しています。
大東に表示してある「LIGHT」テーマの他に「DARK」テーマと「AUBERGINE」テーマが用意されています。
GRANULIZER2の構成は以下のセクションを備えています
Engine
グラニュラー・シンセサイザー・エンジンで、グレインの大きさ(SIZE)、密度(DENSITY)、速度/距離(SP/DST)、一時的なエンベロープの形状(SHAPE)、動作モード(MODE)、グレインの方向(REVERS)、粒のランダム化をコントロールする(MAGIC)を搭載しています。
Warp
グレイン・ワーピング・エンジンのコントロールをするセクションで、スミア(SMEAR)、スムースネス(SMOOTH)、深さ(DEPTH)によってコントロールします。
Filter
フィルターは24dB / oct VA レゾナントフィルター(ローパス / ハイパス)、専用のフィルターエンベロープも搭載されています。
Fx
スペクトル・プロセッシング(スペクトル・ディメンション、スプレッド、フォルマント・シフティング、エフェクト)によりコントロールすることができ、MIX量も調整可能です。
Amp
アンプはアタック、ディケイ、サステイン、リリースのエンベロープジェネレーターと、アウトプット・ボリュームを搭載しています。
Hive
フル装備の高品質ディフュージョン・ディレイ。
Session Setup
サンプル波形が表示されているセクションで、サンプル・リバース、グレイン・スピード・パラメーターの量子化、ループ・モードをコントロールします。
それでは詳しく見ていきたいと思います。
それでは詳しく見ていきたいと思います。
Engine
SIZE
グレインの大きさをミリ秒単位で設定します。
DENSITY
グレインの密度、つまり何グレイン生成するかを設定します(Mode OFF)。
SP/DST
MODEパラメータの値に応じて、グレインの再生速度やグレイン間の間隔を設定します。
SHAPE
各グレインのエンベロープの形状を設定します。
エンベロープの形状は低い値ではデルタ波形、高い値では長方形のような波形になります。
PITCH
各グレインのピッチを半音単位で設定します。
MAGIC
SP/DST パラメーターをステレオチャンネル毎にランダム化します。
小さな値ではワイドなステレオの幅が得られます。
大きな値では、よりランダムなグレインの並びになります。
REVERSE
アクティブにすると、各グレインに含まれるサンプル再生が逆になります。
MODE
MODEがOFFの場合、DensityとSP/DSTの両方がSIZEパラメータに制限されています。
これは、一定の速度や密度を維持するために使います。
Warp
グレイン・ワーピング・エンジンのコントロールをするセクションです。
基本的には一般的なシンセサイザーで搭載されているフィルターと同じと考えて良いと思います。
CUTOFF
フィルターのカットオフ周波数を設定します。
RESONANCE
フィルターのレゾナンスを設定します。
E.AM
フィルターのエンベロープ量を設定します(バイポーラ)。
TYPE
フィルターのタイプを設定します(ローパス / ハイパス)。
ATTACK
フィルターのエンベロープのアタックタイムを設定します。
DECAY
フィルターのエンベロープのディケイタイムを設定します。
SUSTAIN
フィルター・エンベロープのサスティンを設定します。
RELEASE
フィルターエンベロープのリリースタイムを設定します。
ON / OFF
「Filter」文字の左側、丸印を栗駆することで、フィルターを有効/無効にすることができます。
FX
スペクトル・プロセッシングのコントロールを行います。
DIMENSION
Granulizerのカスタム・スペクトル・コンプレッサーの影響度を設定します。
SPREAD
グラニュラーの拡散量を設定します。
F. SHIFT
グレインの周波数シフト量を設定します。
DRY/WET
FXセクションのミックス/ドライ音を調整します。
HIVE
フル装備の高品質ディフュージョンディレイです。
DELAY
同期パラメータの値に応じて、ディレイタイムをミリ秒またはホストテンポで設定します。
FEEDBACK
フィードバック量を設定します。
HIGH CUT
ローパスフィルターの周波数を設定します。
LOW CUT
ハイパス・フィルターの周波数を設定します。
DIFFUSION
ディフュージョンネットワークの拡散量を設定します。
SIZE
ディフュージョンネットワークのサイズを設定します。
WIDTH
エフェクトのステレオ幅を設定します。
RATE
ディレイタイムのモジュレーションレートを設定します。
DEPTH
変調の深さを設定します。
MIX
エフェクトのミックスを設定します。
SYNC
ディレイタイムをホストDAWにあわせます。
AMP
アンプリチュード・エンベロープ、ボリュームをコントロールします。
ATTACK
アンプリチュード・エンベロープのアタック・タイムを設定。
DECAY
アンプリチュード・エンベロープのディケイ・タイムを設定します。
SUSTAIN
アンプリチュード・エンベロープのサスティンを設定します。
RELEASE
アンプリチュード・エンベロープのリリース時間を設定します。
VOLUME
プラグイン全体の音量を設定します。
Session Setup
サンプルリバース、粒速パラメータの量子化、ループモードなどのコントロールを搭載しています。
QUANTIZE
QUANTIZEパラメータが非アクティブのとき、SP/DSTパラメータを固定値に設定します。
QUANTIZEがアクティブの場合、Grain Speedパラメータはホストテンポに同期します。
クオンタイズは、ループがプロジェクトと同じBPMである場合に、ループを元の速度の何倍かに引き伸ばすのに便利です。
LOOP
LOOP パラメーターがアクティブな場合、MIDI ノートがアクティブである限り再生が継続されます。
LOOP が非アクティブの場合は、サンプルの最後で再生を停止します。
REVERSE
オーディオサンプル全体を反転させます。
Wave View & Wave View Toolbar
波形ビューにオーディオが含まれている場合、波形ビューのツールバーのフォルダアイコンをクリックするか、右クリックしてファイルブラウザを開くことができます。
ツールバーのフォルダアイコンをクリックするか、ウェーブビュー上で右クリックしてファイルブラウザを開くことができます。
ZOOM
読み込んだサンプルの中で興味のある部分に焦点を合わせるには、コマンド(macOS)またはコントロール(Windows)を押し、前述のボタンを押しているときにマウスをクリックしてドラッグすることで、ズームすることができます。
マウスを上にドラッグするとズームインし、下にドラッグするとズームアウトします。
ズームした波形に移動するには、ウェーブビューの下側にあるスクロールバーを使います。
ループ選択
読み込んだオーディオの一部を選択して、プラグインを動作させることができます。
クリック&ドラッグで可能で、ループ領域をサンプル全体に戻すには、ウェーブビューの任意の場所をクリックします。
ループのサイズ変更
ループの開始と停止の時間を再調整するには、ループ領域の境界にマウスを移動させてからエリアの境界にマウスを移動させ、クリック&ドラッグします。
ループの再配置
選択したループ領域を左右に移動するには、shift + マウスクリックとドラッグで移動できます。
ループを選択範囲にズーム
ループの選択範囲にズームするには、alt + クリックするか、ツールバーの「選択範囲へのズーム」
オーディオと波形のノーマライズ
波形表示ツールバーのノーマライズマークをクリックすると、読み込んだオーディオをノーマライズすると同時に波形表示を行うことができます。
ループの開始と長さ
ループの開始と長さを調整できます。これらのノブは、マウスやMIDIコントローラーを使ってオートメーションで調整できるようになりました。
ロック項目を有効にすると、ループビューツールバーのループスタートパラメータを操作している間、ループの長さが安定するようにループの長さをロックします。
GRANULIZER 2では、ウェーブビューの上にボイスごとの粒の位置を視覚化する機能を導入しました。
粒の可視化を有効にするには、ウェーブビューツールバーの対応する項目をクリックします。
プリセットブラウザ
GRANULIZER 2には、工場出荷時にプリセットが用意されていますが、ユーザーが独自のプリセットを作成することもできます。
プリセットは以下の場所にあります。
Windows C:Users®︎AppData®︎Roaming®︎Inertia Sound Systems®︎Plugin Presets®︎Granulizer
2
macOS /Users/Shared/Inertia Sound Systems/Plugin Presets/Granulizer 2
プリセットにアクセスするには、プリセットブラウザーをクリックします。
プリセットを読み込むには、上下の矢印をクリックするか、ポップアップメニューからプリセットを選択しメニューから選ぶことができます。
GRANULIZER 2は、グリッチ・エフェクトにも最適です。
例えばHIVEを使い、ワイドなリズミック・ディレイ、モジュレーテッド・ディレイ・エフェクト、ディフュージョン・ディレイ、スムース・リバーブなどを作ることができます。
このようにGRANULIZER 2はクリエイティブなサウンドデザインを目的としたグラニュラー・シンセシス・ソフトウェア・シンセサイザーで非常に汎用性の高いDSPエンジンを搭載しており、金属的なクランチや粒状のファズネス、滑らかなリバーブのような音色、スペクトルの広がり、カオスなサウンドスケープなど、さまざまなサウンドパレットを提供します。
■主な特徴
- タイムストレッチ、ピッチシフト、グラニュラー・リシンセシス、スペクトラム・マニピュレーションを行う高品位オーディオエンジン
- スペクトルリバーブのような、ワイドなドローンサウンドを実現するディフュージョンエフェクト
- スペクトルシェーピング
- 無限のバリエーションを生み出す周波数シフター
- グレインワーピング
- 特定の内部パラメーターの微妙なランダム化をコントロール("Magic "ノブ)
- ドローニーなサウンドスケープのための高品質なディフュージョンディレイエフェクト
- ループ選択、ズームイン/アウトが可能な波形ビュー
- ポータブルで直感的なプリセットシステム
- パラメーターの上にマウスを置くと説明が表示されるツールチップ
- ミニマルでクリーンなUI
■動作環境
Mac
MacOS 10.12~10.15
AU / VST & VST3 (64ビットのみ)
PC
Windows 10以降
VST / VST3 (64ビットのみ)
Linux
GLIBC: 2.29
VST/VST3