2022年
08月
15日 22:41
0
コメント
Behringer - Model D レビュー 3系統のVCO、ラダーフィルター、LFOを搭載したクラシックタイプのアナログ・シンセサイザー
Behringer - Model D レビュー
3系統のVCO、ラダーフィルター、LFOを搭載したクラシックタイプのアナログ・シンセサイザー
Behringer『Model D』
参考価格38,280円(投稿時価格)
→ 購入はサウンドハウスがお得です。
概要
Behinger Model Dは同社によると、オリジナルのすべての機能を備えた、象徴的なシンセサイザーへの敬意であり、マッチドトランジスタによるオリジナルの「Dタイプ」回路を含むModel Dの設計に細心の注意が払われて開発されているとの事です。
非常に有名なシンセサイザーのコピー商品ですので、発売時には賛否両論ありましたが、詳細を見ていきたいと思います。
非常に有名なシンセサイザーのコピー商品ですので、発売時には賛否両論ありましたが、詳細を見ていきたいと思います。
Behinger Model Dの重量は2kgを切っており、小型軽量にもかかわらずしっかりとした印象を受けます。
ノブを触った感じもしっかりとしていて滑らかですが、セミモジュラーの機能を有するI/O端子は3.5mm端子が採用されていています。
マニュアルによると、チューニングが落ち着くまで15分ほどかかるとの事でした。
チューナーを接続して厳密に測定したわけではありませんが、電源投入直後もそれほど不安定な印象はありませんでした。
今回はこのシンセサイザーを、短期間ですが使用する機会がありましたのでレビューしていきたいと思います。
オシレーター(VCO)

オシレーターはオリジナルのMinimoog、3046ベースのRev 2オシレーターをベースにしているとのことで、Minimoog Model Dと同じ三角波、ノコギリ波、ランプ、3種類の矩形波で6つの波形を生成し、その他にもノイズジェネレーターのホワイトとピンクノイズを内蔵しています。

5つのレンジ(32'/16'/8'/4'/2')と低周波(LO)が選択でき、Osc 2とOsc 3はチューニングが可能です。
また、Moogの特徴でもある、OSC3をモジュレーション・ソースとして使用することもできます。
キーボードのCVに接続し、演奏した音に応じたモジュレーションをかけることも、切り離して一定の速度で動作させることも可能です。
さらに、オシレーターにはグライド機能もあり、ON/OFFスイッチはなく、つまみ0がOFFで、つまみを上げることで時間が長くなる設定になっています。
オシレーターの印象は、通常よく耳にするヴィンテージのミニムーグより明るめの印象でした。
もちろん新品のミニムーブを聞いた事はありませんので、もしかしたら新品はこのようなキャラクターを持っていたのかもしれません。
ミキサー(MIXER)
オシレーターの隣のセクションにあるのはミキサーです。
ミキサーは、VCO1、2、3、NOISE、外部入力(EXT IN)の5つのソースとレベルコントロールがあり、オリジナルのMinimoogと同じように見えますが、Minimoog Model Dと同様に、特別な機能が隠されています。
外部オーディオ信号入力に何も接続しない場合、シンセの出力はミキサーの外部入力に接続され、ケーブルを使用することなく、ループバック効果が得られるようになっています。
このループのレベル(EXT IN VOLUME)を上げると、音色をマイルドに太くする効果から、音色をより過激にする効果まで、様々な効果が得られます。
フィードバックループの発振周波数は前に聞いたことがるMinimoog Model Dよりも少し高いような気がしますが、現在手元に無い状態ですので、あくまで参考程度に聞いてください。
フィルター(VCF)
次はフィルターセクションです。
Behringerは、レゾナンス付の24dB/octフィルターをデュアルモードにし、標準的なローパスモードとハイパスモードを選択できるようになっています。
カットオフ周波数とエンファシス(レゾナンス)コントロール、ADSエンベロープとそれに関連するアマウントコントロール、モジュレーションのオン/オフスイッチを備えています。
トラッキングオプションはMoogのものと同じ0、33、67、100%です。
トラッキングオプションはMoogのものと同じ0、33、67、100%です。
ローパスモードのフィルターの傾向としては、カットオフ周波数を下げるとレゾナンスの量は減りますが、かなり下の周波数まで自己発振しているようです。
フィルターのレスポンスはこの価格とは思えない本格的な印象です。
フィルター専用のADSエンベロープジェネレーターは、キビキビと動く印象です。
最大アタックは7秒強、最大ディケイは70秒程度になっていました。
アンプ(VCA)
VCFを通った信号は、専用のADSエンベロープジェネレーターを備えたVCAに渡されます。
ここでもまた、最速でキレの良いサウンドが得られるます。
最大アタックタイムが約11秒、最大ディケイ/リリースタイムが約22秒とVFCに搭載されているエンベロープジェネレーターとは違うチューニングがされているようです。
最大アタックタイムが約11秒、最大ディケイ/リリースタイムが約22秒とVFCに搭載されているエンベロープジェネレーターとは違うチューニングがされているようです。
コントローラー
いちばん左側のセクションではMinimoog Model Dの5つのモジュレーション・ソースの調整が出来るようになっています。
チューニング、グライドの設定、LFOのスピードよデプス、
MOD MIX(モジュレーションミックス)ノブでは、反時計回り方向にはOsc 3またはフィルタのEGコントロール、時計回り方向にはノイズ、モジュレーション入力に送られた外部信号または専用のLFOが設定されています。
基本的にはスイッチで選択し、ノブで相対的な効果を決定出来るようになっています。
また、Behringer『Model D』にはSysExパラメータがあり、Modulation Curveというものを3つの値(ソフト、ミディアム、ハード)に設定することが可能になっています。
アウトプット(OUTPIUT)
いちばん右側にある、アウトプットコントロールはパネルに、マスターボリュームコントロール、A=440チューニングスイッチ、ヘッドフォン出力とヘッドフォンのボリュームなどが搭載されています。
その他の機能としてはポリチェイン機能がり、最大16台のBehringer『Model D』を接続してポリシンセを構成することができるようになっています。
その他の機能
その他の機能としてはポリチェイン機能がり、最大16台のBehringer『Model D』を接続してポリシンセを構成することができるようになっています。
まとめ
実際の出音ですが、今回は短い期間での試聴でしたので、使い込んだわけではありませんが、Minimoog Model Dとそれほど違いが無いように感じました。
もちろん音の太さでは若干迫力に欠けるようが気がしますが、この価格を考えると非常にうまく模倣しているのに驚かされました。
もちろん音の太さでは若干迫力に欠けるようが気がしますが、この価格を考えると非常にうまく模倣しているのに驚かされました。
オリジナルのMinimoogを現在所有しておりませんので比べようがありませんは、多くの方のレビューでは、音質的に違いはあるようですが、思っていたほど、または価格差ほどの違いはなかったとの意見をよく聞きます。
この価格を 考えれば、持っていて損はないアナログシンセサイザーだと思います。
この価格を 考えれば、持っていて損はないアナログシンセサイザーだと思います。
主な特徴
- トリプルVCO設計による驚異のアナログ・シンセサイザー
- トランジスタとJFETをマッチングさせたオリジナルDタイプ回路を忠実に再現
- 超高精度0.1%薄膜抵抗器とポリフェニレンサルファイドコンデンサを採用
- 本格的なVCO、VCF、VCA設計に基づくピュアなアナログ信号経路
- 5つの可変オシレーターシェイプと可変パルス幅
- 伝説的なサウンドパフォーマンスを実現するレゾナンス付きクラシック24dBラダーフィルタ
- ローパス/ハイパスフィルターモードの切り替え可能
- 専用設計の完全アナログの三角波/矩形波LFO
- 16ボイスポリチェーンにより、複数のシンセサイザーを組み合わせて最大16ボイスのポリフォニーを実現
- パッチング不要のemi-modularデザイン
- オーバードライブサーキット
- ノイズ・ジェネレーター
- Eurorack対応
- 48個のコントロールにより、すべての重要なパラメーターにダイレクトかつリアルタイムにアクセス可能
- 外部オーディオ入力
- ローレベルとハイレベルの出力 搭載
- MIDIチャンネルとボイスプライオリティを選択可能
主な仕様
- 入力端子:ミニフォーンジャック(2P)
- 出力端子:ミニフォーンジャック(2P)
- 音声出力
HIGH:標準フォーンジャック(2P)×1、1.2kΩ
LOW:標準フォーンジャック(2P)×1、1kΩ
- ヘッドホン:ミニステレオフォーンジャック(3P)×1、8Ω、最大-3.5dBu
- MIDI:5-pin DIN(IN/THRU)、16チャンネル
- USB:USB 2.0、B型
- 電源:DC12V(1,000mA)、電源アダプター(AC100V、50/60Hz)
- 消費電力:最大7W
- 寸法(W×H×D):374×90×136mm
- 質量1.7kg
- 関連記事
-
- BEHRINGER TD-3 レビュー VCO、VCF、VAC などのアナログ回路を採用し、16ステップシーケンサーを搭載した、1982年発売のRoland TB-303のクローンモデル
- Behringer - Model D レビュー 3系統のVCO、ラダーフィルター、LFOを搭載したクラシックタイプのアナログ・シンセサイザー
- BEHRINGER TUBE ULTRAGAIN T1953 真空管マイクプリアンプ レビュー
- Behringer FLOW 8 レビュー Bluetooth対応 8入力 デジタルミキサー & USBオーディオ・インターフェイス
- BEHRINGER 121 DUAL VCF
- BEHRINGER INDEX
- BEHRINGER TRUTH B2030P
- BEHRINGER B-5