価格250,000円(2003年発売当時)
■■■CLAVIA NORD LEAD 2X機材情報■■■
NORD LEAD 2Xの初代モデルNORD LEADが1995年に発売された当時
そのサウンドからProphet5の再来と言われ、
多くのミュージシャンから絶大な支持を得ました。
初代モデルNORD LEADからNORD LEAD 2へと進化
そして、NORD LEAD 2Xへと受け継がれています。
この他にもNORD LEAD 3という上位モデルもありましたが
NORD LEAD 3が生産完了となった後でも
販売され続けています。
それほど、このNORD LEAD 2は多くの指示を得ている
証拠であると言えます。
NORD LEAD 2Xはバーチャル・アナログ・シンセサイザーで
音源構成も他のシンセサイザーに比べ突出したものはなく
アナログ・シンセサイザーを操作したことがある方でしたら
それほど、悩むこと無く使いこなせると思います。
NORD LEAD 2Xのスペックとして
ボイス数は20ボイス、4マルチティンバーで
先代よりポリ数が4音増えました。
これにより、ユニゾン時などでも余裕をもって
和音を発音できるようになったと言えます。
オシレーター、フィルター、LFO、エンベロープ等の
各セクションは、大きな変化は無く
オシレーター1は、サイン波、三角波、ノコギリ波、ワイズ可変のパルス波
オシレーター2は、サイン波、ノコギリ波、ワイズ可変のパルス波、
カラーコントロールが可能なノイズとなっており、シンクも可能です。
NORD LEAD 2Xのフィルター部は、12db 2ポールまたは、24db 4ポールの
ローパスフィルター、バンドパス・フィルター、24dbのハイパスフィルター
ノッチフィルター+ローパスフィルターを選択可能で
カットオフとレゾナンスをコントロール可能です。
エンベロープは2基搭載
ADSR方式が2基で、フィルターに1基、アンプに1基割り当てられています。
そしてAD方式が1基搭載されていて、オシレーター2のピッチ、
フリケンシーモジュレーション(FM)、パルスワイズの制御が可能です。
LFOも2基搭載されており、三角波、鋸歯状波、パルス波、
LFフィルターで加工されたノイズ波形、ランダム波を用意
フリケンシーモジュレーション(FM)やパルスワイズモジュレーション、
フィルターのカットオフなどにかけることが出来るようになっています。
また、LFO2は、アップ、ダウン、アップ/ ダウン、ランダム・モード、ホールド機能の他
最大8回の入力ノートを繰り返し発音するエコー機能を搭載した
アルペジエイターとしても使用可能です。
このようにNORD LEAD 2Xの音作りは、典型的な減算合成方式の、
昔ながらのアナログシンセ方式を継承しており、このシンプルさが
多くのミュージシャンの支持を得ている要因だと思います。
実際、アナログシンセを操作できる方でしたら、すぐに音作りが行えると思います。
NORD LEAD 2Xでは通常のシンセとして発音させるほかにも
8つの異なるパーカションシンセとして発音させることも
出来るようになています。
本体に、パーカションキットとして10キット×4バンク記録することができ
アナログ・リズムマシンとしても活用することが出来るようになっています。
このようにして作られた音色は、本体のメモリーに記録するわけですが
NORD LEAD 2では99プログラムだったメモリー数が
NORD LEAD 2Xでは、99音色×10バンクと大幅に増えています。
0〜4のバンクがユーザーメモリーで、5〜9バンクがプリセットとなります。
また、NORD LEAD 2Xでは、キーボード・スプリット機能や
レイヤーを駆使すれば同時に4つのパートを、鍵盤上に割り当て
演奏させることが出来るようになっており
それらのセッティングはパフォーマンスとして
100セット×4バンク用意されています。
その他先代のNORD LEAD 2とNORD LEAD 2Xの相違点として
DAコンバーターの違いが挙げられます。
NORD LEAD 2では18bit48kHzだったものが、
NORD LEAD 2Xでは24bit96kHzへとアップグレードされています。
もちろん、機械的なスペックが上がれば、
出音が必ずしもよい結果になるとは限りませんが、
やはり、24bit96kHzの恩恵は大きく
プリセットを聞いただけでも、低域のレンジが広がった感があります。
NORD LEAD 2よりさらにヌケが良くなった印象です。
Prophet5の再来といわれたキャラクターは健在で
実際、Prophet5をシミュレートしたプリセットも
多数用意されています。
その他、もともと軽量のシンセでしたがNORD LEAD 2になって
さらに1kg以上軽量化され、重量は5.3kg
ライブなどの持ち運ぶ場面でも、全く問題ありません
定評のある出音、シンプルな操作感、覚えやすい音源方式と
Nord Lead 3が生産完了になった後も、
このNORD LEAD 2Xが販売されている理由は
それほど、NORD LEAD 2Xが指示を得ている証拠だと思います。
■■■CLAVIA NORD LEAD 2Xスペック■■■
●最大同時発音数:20ボイス、4マルチティンバー
●パフォーマンス・コントローラー
4オクターブ(49鍵)キーボード+ベロシティ・センス+オクターブ・シフト(±2オクターブ)
キーボード・スプリット機能
モジュレーション・ホイール
ピッチ・スティック
ペダル・インプット(サスティン)×1
ペダル・インプット(エクスプレッション)×1
●オシレーター・セクション
オシレーター1:サイン波、三角波、鋸歯状波、パルス波(パルス・ウィズス調整可能)
オシレーター2:三角波、鋸歯状波、パルス波(パルス・ウィズス調整可能)、
ハード・シンク(オシレーター1→オシレーター2)、ノイズ・ジェネレーター
リニア・ディープFM(オシレーター2→オシレーター1)
●フィルター・セクション
12dBローパス、24dBローパス、バンドパス、ハイパス、ノッチ+12dBローパス・フィルター、
カットオフ、レゾナンス、エンベロープ・アマウント、ADSRエンベロープ、
キーボード・トラッキング、フィルター・ディストーション、
ベロシティによるエンベロープ・アマウントのモジュレーション可能
●アンプ・セクション
ADSRエンベロープ、ゲイン・コントロール
●モジュレーション・セクション
LFO1:三角波、鋸歯状波、パルス波、LFフィルターで加工されたノイズ波形、
ランダム波を使用してオシレーター1+2、オシレーター2、フィルター、
パルス・ウィズス、FMアマウントの変調が可能
LFO2/アルペジエイター:[LFO2]三角波を使用してオシレーター1、オシレーター2、
アンプの変調が可能、[アルペジエイター]最大4オクターブ・レンジ、アップ、ダウン、
アップ/ ダウン、ランダム・モード、ホールド機能、
最大8回の入力ノートを繰り返し発音するエコー機能
モジュレーション・エンベロープ:ADエンベロープを使用してオシレーター2のピッチ、
FMアマウント、パルス・ウィズスの変調が可能
●パフォーマンス・セクション
プレイ・モード:ポリ、レガート、モノ、ユニゾン・モノ、ユニゾン・ポリ、
マニュアル・モード:4プログラムSlot(レイヤー可能)、
ポルタメント/オート・ポルタメント
●パーカッション・キット
1キットにつき8種類のアナログ・パーカション・サウンドを鍵盤上の8ゾーンに展開可能、
1バンクにつき10キットをメモリー
●メモリー
プログラム(シングル・サウンド):297(3×99)ユーザー、693(7×99)ファクトリー
パフォーマンス(マルチ・サウンド):100ユーザー、300(3×100)ファクトリー
パーカッション・キット(マルチ・ゾーン・サウンド):
30(3×10)ユーザー、70(7×10)ファクトリー
●接続端子
ライン・レベル・オーディオ・アウト×4(1/4 インチ標準フォーン・ジャック、不平衡)
ステレオ・ヘッドフォン・アウト×1(1/4 インチ・ステレオ・ジャック)
サスティン・ペダル・イン(1/4 インチ標準フォーン・ジャック
※モーメンタリー・タイプのペダルを使用)
コントロール・ペダル・イン(1/4 インチTRS ステレオ・ジャック)
MIDI IN/OUT
●MIDIインターフェイス
すべてのノブ、ボタンに対応するコントロール・チェンジ・メッセージの送受信可能、
システム・エクスクルーシブ・バルク・ダンプ対応、
LFO1/2/アルペジエイターのリスタートとMIDIクロックとの同期可能、
独立MIDIチャンネルのノート・ナンバーによる
フィルター・エンベロープ、アンプ・エンベロープのトリガー可能
●外形寸法:865(W)×265(D)×105(H)mm
●重量:5.3kg
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